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1977/09/13
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■ジエチルエーテル (diethyl ether) 
エーテルの一種で、単にエーテルというときはジエチルエーテルを指す場合が多い。
組成式は C4H10O で、示性式は C2H5OC2H5分子量 74.12 。

 ●エタノール硫酸脱水すると得られる。

   2 C2H5OH →  C2H5OC2H5 + H2O 

       (エタノール)        (ジエチルエーテル)

脱水は 130–140 ℃ 程度で行う。なお、
エタノールを 160–170 ℃ 程度で脱水するとエチレンになる。
水溶性ではないが、水に少し溶ける。
電気の不良導体なので、静電気が発生し蓄積しやすい。

■エタノール 15℃でエタノールを95.1〜95.6v/v%含む。
を始めとする極性溶媒や炭化水素も含む各種有機溶媒など、ほとんどの溶媒と
自由に混和できる。ただし水とエタノールの混合液を蒸留によって二つの成分に完全に
分離することはできない。これは水とエタノールが共沸をするためであり、
この時の共沸混合物はエタノールを96%(重量パーセント)、水を4%であるため、
蒸留によって得られるエタノールの最高濃度はおよそ96%である。
なお水1Lとエタノール1Lを混合しても2Lにはならず、2Lよりも小さい体積になるので
計算の際には注意を要する。

●適当な酸化剤を作用させると、または脱水素反応などを施すと
 アセトアルデヒドに変わり、さらに強い酸化反応条件下では酢酸まで酸化される。

 以上の酸化の過程を化学式で表すと以下のようになる。

  \rm C_2H_5OH \longrightarrow CH_3CHO \longrightarrow CH_3COOH
    エタノール     アセトアルデヒド      酢酸

■メタノール
 
有機溶媒などとして用いられるアルコールの一種である。
別名として、メチルアルコール (methyl alcohol)、木精 (wood spirit)、カルビノール (carbinol) 。
示性式は CH3OH で、一連のアルコールの中で最も単純な分子構造を持つ。
ホルマリン原料アルコールランプなどの燃料として広く使われる。
燃料電池の水素の供給源としても注目されている。

      メタノールの構造

●触媒存在下にメタノールを空気酸化するとホルマリンが得られる。さらに酸化が進むとギ酸となる。
 (融点 −92 ℃、沸点−19.3 ℃、分子量 30.03。刺激臭を持つ無色の気体)

      CH3OH → HCHO → HCOOH 
      
メタノール  ホルムアルデヒド   ギ酸
       (CH4O)   (CHO)

メタノール中毒による他の症状としてはギ酸が網膜を損傷することによる失明

 よく知られている。

メタノールは揮発性が強く、メタノールの入った容器に直接を点けると爆発する恐れがあるため保管場所・使用場所における火気や電気火花について念入りに注意しなければならない。特に使用する場所では十分な換気と、容器を倒さないこと、液をこぼさないことに留意されたい。換気は防火上有効であるとともに、後述する中毒の防止にも有効である。

引火して炎上した際は、泡や粉末タイプの消火器二酸化炭素を用いる。水を噴霧した場合、炎が広がる可能性があるため避けるべきである。

■イソプロパノール (isopropanol) 
分子式 C3H8O、示性式 CH3CH(OH)CH3 で表される、第二級
アルコールの一種である。
プロパノールの 2種類の構造異性体のうちのひとつである。
無色透明で芳香を帯びた液体。分子量 60.10、融点 −89.5 ℃、沸点 82.4 ℃。

1-プロパノールn-プロピルアルコール)の構造異性体であるため、物性
化学反応性は異なる。ヒドロキシ基による水素結合性を持つことから
水、アルコールなどの極性溶媒に溶ける。同時に、相対的に
大きな疎水性基(イソプロピル基)を持つためにエーテルなどの非極性溶媒にも
溶ける両親媒性を示す。
可燃性であり、引火点 11.7 ℃(常温で引火する)、発火点 460 ℃ である。
酸化するとアセトン還元するとプロパンとなる。
メールワイン・ポンドルフ・バーレー還元、あるいはベンゾフェノンなどの
光化学的還元反応において、還元剤兼溶媒としてはたらく。

特有な性質を示す基のことを、特に官能基という。
同じ官能基をもった化合物どうしは、性質が互いによく似ている。
この官能基を明記した化学式を示性式という。



有機化合物の官能基による分類


官能基

化合物の分類

化合物の例

性質など

名称

示性式

ヒドロキシル基 -OH アルコール メタノール
エタノール
CH3OH
C
2H5OH
水溶液は
中性

ナトリウムと反応。
フェノール類 フェノール C6H5OH 水溶液は
弱酸性

ナトリウムと反応。
アルデヒド基 -CHO アルデヒド アセトアルデヒド CH3CHO 中性
還元性あり。
カルボキシル基 -COOH カルボン酸 酢酸 CH3COOH 酸性
カルボニル基 >C=O ケトン アセトン CH3COCH3 中性
還元性なし。
アミノ基 -NH2 アミン アニリン C6H5NH2 塩基性
酸と反応して
塩を作る。
ニトロ基 -NO2 ニトロ化合物 ニトロベンゼン C6H5NO2 中性
還元されて
アミノ基-NH
2
になる。
スルホン基 -SO3H スルホン酸 ベンゼンスルホン酸 C6H5SO3H 強酸性
塩基と反応し
塩を作る。
エステル結合 -COO- エステル 酢酸メチル CH3COOCH3 中性
加水分解する。
エーテル結合 -O- エーテル ジエチルエーテル C2H5OC2H5 中性



 基…分子から何個かの原子がとれた形を示す原子団。

炭化水素分子

基の名称

化学式

メタン…CH4 炭化水素基 アルキル基 メチル基
(-CH3
CH3-
エタン…CH3CH3 エチル基
(-C25
CH3CH2-
プロパン…CH3CH2CH3 プロピル基
(-C37
CH3CH2CH2-
プロパン…CH3CH2CH3 イソプロピル基 (CH3)2CH-
エチレン…CH2=CH2

ビニル基

CH2=CH-
ベンゼン…C6H6

フェニル基

C6H5-

アルキル基…アルカン(炭素-炭素間結合がすべて単結合の炭化水素)からH原子1個がとれた基。アルカンの語尾が"-ane(アン)"から"-yl(イル)"に換わる。

 


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ゴロ合わせ・解説
■第Ⅰ類感染症 北(ぺエ)マクラ

ペスト エボラ出血熱 マールブルグ熱 クリミア・コンゴ熱 

ラッサ熱 

■第Ⅱ類感染症 ポリ、パチンコせじ


ポリポリオ パラチフス 腸チフス コレラ 赤痢 
ジフテリア

■新生児マススクリーニング対象疾患 ガメ(ら)ホフクゼン   


…ガラクトース血症  …メープルシロップ尿症  …ホモシスチン尿症   
…フェニルケトン尿症  
…クレチン症  ゼン…先天性副腎過形成症    
シン…神経芽細胞種(乳児マス・スクリーニング)

■三種混合ワクチン 爺100発! 


ジイジフテリア 100百日咳 パツ破傷風

ビタミンの分類
ビタミンはその化学的性質から水溶性ビタミン脂溶性ビタミンに分類される。

水溶性ビタミン

脂溶性ビタミン

 ビタミンでないもの

エタノールを始めとする極性溶媒や炭化水素も含む各種有機溶媒など、ほとんどの溶媒と自由に混和できる。ただし水とエタノールの混合液を蒸留によって二つの成分に完全に分離することはできない。この場合の蒸留によって得られるエタノールの最高濃度はおよそ95%である。なお水1Lとエタノール1Lを混合しても2Lにはならず、2Lよりも小さい体積になるので計算の際には注意を要する。

適当な酸化剤を作用させると、または脱水素反応などを施すとアセトアルデヒドに変わり、さらに強い酸化反応条件下では酢酸まで酸化される。

以上の酸化の過程を化学式で表すと以下のようになる。

\rm C_2H_5OH \longrightarrow CH_3CHO \longrightarrow CH_3COOH 
  エタノール      アセトアルデヒド       酢酸  

●触媒存在下にメタノールを空気酸化して得られる。さらに酸化が進むとギ酸となる。
 (融点 −92 ℃、沸点−19.3 ℃、分子量 30.03。刺激臭を持つ無色の気体)

      CH3OH → HCHO → HCOOH 
      
メタノール  ホルムアルデヒド   ギ酸
      (CH4O)   (CHO)

 

抗菌剤には、主に以下に挙げるような分類の薬がある。それぞれ内服薬で代表的な薬剤を商品名で列挙して順次説明する。


1.ペニシリン系抗生物質
2.セフェム系抗生物質
3.マクロライド系抗生物質
4.テトラサイクリン系抗生物質
5.ホスホマイシン系抗生物質
6.アミノグリコシド系抗生物質
7.ニューキノロン系抗菌剤


<1.ペニシリン系抗生物質
サワシリン、パセトシン、ヤマシリン、バカシル、ビクシリン、ペントレックス、タカシリン、バラシリン、ユナシン、バイシリン、オーグメンチン、バストシリン、ペントレックス、クルペン

ペニシリン系抗生物質は、後述のセフェム系抗生物質とあわせて「β-ラクタム系抗生物質」と呼ばれることもある。こは両者とも化学構造式中に「β-ラクタム環」という構造を含んでいるためで、作用機序や副作用も類似している。
作用機序としては細菌の細胞壁合成を阻害することによって細菌を殺す働きがある。細胞壁はヒトの細胞に存在しないため、細胞壁を有する細菌に対して選択的に作用することができる。また逆に細胞壁を持たないマイコプラズマなどには抗菌力を発揮しないことになる。
一連のペニシリン系抗生物質の特徴として、まず天然のペニシリンでは「酸に弱い」という欠点があり、内服では胃酸で分解されてしまうため効果を期待出来ない。さらに耐性菌の問題、つまり多くの細菌がペニシリンでは殺菌されないような機構を獲得してしまっているという問題点もある。こうした問題点を解決するために、ペニシリンの基本骨格の一部を、別の形に変える(これを置き換えという)操作によって、酸に対して安定で内服としても使用できる製剤にしたり、耐性菌に対する有効性を増すという工夫がなされ、こうした製剤を半合成ペニシリンと呼んでいる。また半合成ペニシリン製剤では、天然ペニシリンと比較して有効な菌種の範囲(抗菌スペクトルと呼ぶ)も拡大されてきている。

<2.セフェム系抗生物質
ケフレックス、ケフラール、セフゾン、トミロン、セフスパン、パンスポリン、バナン、セドラール、オラスポア、オラセフ、メイアクト、セフィル、セプチコール、ラリキシン 

セフェム系抗生物質は、抗生物質として最も使用頻度の高い薬剤である。既述のようにペニシリン系抗生物質とあわせて「β-ラクタム系抗生物質」と分類され、作用機序、副作用などは極めて似通っている。セフェム系抗生物質は Cephalospolium属というカビから産生される抗生物質のセファロスポリンから、その構造を一部置き換えた薬剤の総称で、特にペニシリンやセファロスポリン耐性菌に対して、構造上の工夫を加えることによって抗菌力を持たせ、さらにグラム陰性菌の多くまで抗菌スペクトル(有効菌種の範囲)を広げた製剤が相次いで開発されて、使用頻度が増えてきた。

<3.マクロライド系抗生物質
エリスロシン、クラリス、クラリシッド、ルリッド、ジョサマイシン、ミオカマイシン、リカマイシン
 
エリスロマイシンを代表とするマクロライド系抗生物質は、主にグラム陽性菌に対して抗菌力を持ち、逆にグラム陰性菌には無効の事が多いため、βラクタム系の抗生物質と比較して抗菌スペクトルが狭く、しかも耐性菌が多くなってしまっているため、抗生物質としての有用性は低くみられがちであった。ところが最近では、本来の抗菌作用とは別の作用が存在することが明らかになり、俄然注目されるようになった。
ところで、マクロライド系抗生物質で注意したい大切な事に、他の薬物との相互作用に関する注意が多いという点がある。これはエリスロマイシンを中心として、よく研究・報告されている。さらにもう一つ、マクロライド系抗生物質の一部では、上述したような抗菌力とは異なる作用機序での有用性も指摘されている。この2点について、以下に説明してみよう。
(1)マクロライド系抗生物質の相互作用について
薬物代謝に作用する酵素、つまり薬物代謝酵素がいくつか知られている。その中で最も重要なものに、「チトクロムP450」と呼ばれる一連の薬物代謝酵素群があり、薬物代謝においては実に96%がこのチトクロムP450を介する代謝を受けるとの報告もあるほどである。
チトクロムP450(以下CYPと略す)というのは単一の酵素ではなく、幾つかのサブファミリーに分類されているが、このうち「CYP3A4」というタイプの薬物代謝酵素を、マクロライド系抗生物質が阻害することが知られている。
ところでマクロライド系抗生物質では、その構造中に炭素原子(C)による環状構造を持っているが、この環を構成する炭素の数により14~16員環のものがある。代表的なマクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンや、比較的新しい薬のクラリスロマイシン(商品名クラリス、クラリシッド)、ロキシスロマイシン(商品名ルリッド)が14員環構造を有しているが、これら14員環構造を持つ薬剤において、特に薬物代謝酵素阻害作用が強いとされている。
もともと、これらのマクロライド系抗生物質自体が、「CYP3A4」で代謝を受ける薬物なのだが、これらが代謝をうける際に「CYP3A4」との間で複合体を形成してしまい、なおかつその複合体形成反応が不可逆的であることから、結果としてCYP3A4の作用を抑制してしまうという機序が、現在では明らかにされている。つまり、これらマクロライド系抗生物質と同じように、「CYP3A4」を介した代謝を受ける薬物の効力を増強してしまう、という事になる。
実際の例を挙げれば、睡眠薬で有名なトリアゾラム(商品名ハルシオン)でも、同じ「CYP3A4」による代謝を受ける薬物であるため、エリスロマイシンなどと併用することで、睡眠作用が増強されることが知られており、併用には注意が必要になる。同じようにエリスロマイシンと併用する場合に、薬物の作用が増強されることから併用禁忌、つまり「併用してはならない」とされている薬剤に、抗アレルギー剤であるテルフェナジン(商品名トリルダン)とアステミゾール(商品名ヒスナマール)がある。これらの薬剤と併用した場合には、薬物の作用が強く出過ぎてしまったことによる重篤な不整脈の発現が報告されており、外国では死亡例まで報告されている。他にも消化運動改善剤のシサプリド(商品名アセナリン、リサモール)という薬剤との併用で、同じような重篤な不整脈発現の報告もある。
また、マクロライド系抗生物質は肺への移行性に優れていることから、呼吸器系の感染症に用いられることが多い薬剤なので、気管支拡張剤であるテオフィリン(テオドールなど)と併用されるケースもよくある。テオフィリンは「CYP1A2」というタイプの酵素を介する薬物代謝を
受けるが、エリスロマイシンでは、このCYPに対して不活性な複合体を形成し、テオフィリンの代謝を抑制することがある。また、テオフィリンの方からもエリスロマイシンの血中濃度を低下させることがあるとの報告もある。このため注意が必要な併用パターンとなるが、実際の処方では、これらの薬剤を併用する場合にはテオフィリンの投与量を減らす事が多い。しかしながらテオフィリンは薬剤の有効性を発揮する投与量と、中毒症状を発現してしまう投与量との差(これを安全域と呼ぶ)が小さい、つまり微妙な投与量の管理が必要な薬剤でもあるため、投与量を減らしたといっても、依然として注意が必要となることに変わりはない。
なお、ここで取り上げた薬剤の他にも、マクロライド系抗生物質との間で相互作用を起こすことが報告されている。
(2)マクロライド系抗生物質による抗菌作用以外の作用について
マクロライド系抗生物質では本来の抗菌作用では説明できないような効果をもたらす事が、最近になってわかってきた。そのきっかけとなったのが、びまん性汎細気管支炎に対するエリスロマ
イシンの有効性が報告されたことに始まる。
びまん性汎細気管支炎というのは、その名の示すとおり細気管支の部位、つまり気管支が枝分かれして肺胞に至る直前の細い気管支の部位に、広範囲にわたる炎症をきたしてしまう疾患で、グラム陰性菌である緑膿菌を持続排菌し、また日本人に多い疾患であることが知られている。エリスロマイシンの有効性が発見されるまでは、非常に難治性の呼吸器疾患に数えられ、5年生存率はわずかに38%という報告もあるほどであった。
ところが都立駒込病院の工藤医師らが1984年に、びまん性汎細気管支炎に対するエリスロマイシンの少量長期投与の有効性を発表して以来、俄然注目を集めるようになった。もともとエリスロマイシンは緑膿菌に対して有効性を持たない薬であり、なおかつ抗菌力を発揮する通常の投与量より少ない投与量でのこの作用は、エリスロマイシンの抗菌作用とは別の、これまで知られていない作用であることが容易に推定される。以後、エリスロマイシンの未知の作用についての研究が盛んに行われるようになり、これまでに抗炎症作用や細菌のバイオフィルム(Biofilm)に対する作用が報告されてきているが、現在までのところでは決め手となる作用機序は確立されていない。ちなみにバイオフィルムというのは、自然界において細菌が付着する際に、菌体周辺にグライコカリックスと呼ばれる多糖体を産生して、これを介して隣接した菌が付着物質の表面に互いに凝集し、薄い菌の層を作っているような状態を指す。エリスロマイシンが、このバイオフィルムを破壊する作用があるとの報告がなされてきている。
また、びまん性汎細気管支炎とは別の方面で、慢性副鼻腔炎や中耳炎などに対するエリスロマイシン少量投与での有効性も報告されるようになってきている。なお、マクロライド系抗生物質の中ではこうした作用を示すのは、エリスロマイシンを代表とする14員環構造を持つ薬剤とされており、他の15~16員環構造のマクロライド剤では、この作用は期待出来ないようである。現在では、既にこの作用は治療に応用されてきており、大人でも耳鼻科などで「小児用クラリシッド」や「クラリス小児用」の錠剤、あるいは通常の用量より少ないエリスロマイシンが処方されることがある。これは決して「間違い」ではなく、上記のような作用を期待しての処方ということになる。

<4.テトラサイクリン系抗生物質
ミノマイシン、ビブラマイシン、ヒドラマイシン、レダマイシン

テトラサイクリン系の抗生物質の特徴は、広い範囲の菌種に対して抗菌作用を示すことにある。テトラサイクリン系抗生物質では、βラクタム系のような細胞壁の合成過程を阻害するわけではないので、細胞壁を持たない微生物に対しても抗菌力を発揮するほか、マクロライド系抗生物質と違って、グラム陽性菌のみならずグラム陰性菌に対しても効果を示し、他にマイコプラズマ、リケッチア、クラミジアに対しても有効である。
ところが、このように幅広い抗菌スペクトルを持つというメリットがある反面、問題点も幾つかある。副作用の面から、まず消化管に対する刺激作用があり、具体的な症状としては悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、下痢などがあらわれることがある。このうち下痢については、ペニシリン系抗生物質でも起こりうる偽膜性大腸炎を起こしている可能性もあるので、激しい下痢症状があらわれるようであれば、速やかに薬剤の投与を中止する必要がある。偽膜性大腸炎は腸内の常在菌が抗生物質によって殺されることで、抗生物質に感受性のない Clostridium difficile という菌が増殖してしまった結果で起こる疾患であり、特にテトラサイクリン系のような広域スペクトルを持った抗生物質では、これと同じような機序で起こる「菌交代症」にも注意を要する。つまり、抗生物質に対して感受性の菌が幅広く殺菌されてしまった結果として、普段は増殖できなかった弱毒菌や真菌などが増殖できる環境が出来てしまい、新たな感染症を誘発してしまうというわけである。

<5.ホスホマイシン系抗生物質
ホスミシン、ユーコシン

ホスホマイシン系などと言っても、実際には「ホスホマイシン」しか薬はない。ホスホマイシンは抗生物質としては極めて簡単な構造式であり、その事もこの薬剤の特徴と関係がある。というのは、「抗原性が少ない」という点であるが、通常私たちの体で抗原性を発揮する物質は、ある程度以上の大きさが必要である。一説には分子量5000以上とも言われている。したがって簡単な構造式の物質では抗原性は発揮しないわけだが、先に取り上げたペニシリン系抗生物質などでも、単独で抗原性を発揮するほどの分子量は持っていない。では何故、抗原抗体反応によるアナフィラキシーショックなどを起こすのかという事になるが、これはタンパク質と結合することによって抗原性を発揮するわけである。一般にタンパク質は大きな分子量を持っているので、分子量5000くらいは簡単に超えてしまう。これにペニシリンなどが結合した複合体が抗原性を発揮してしまって、過敏反応を起こすということになるわけである。この論で言えばホスホマイシンもタンパク質と結合すれば抗原性を発揮することになる。ところがホスホマイシンは、「タンパク質とほとんど結合しない」という特徴も持っている。従って過敏反応という点だけをみれば、非常に安全な薬であると言える。ただし注射剤では「ショック」の報告もあるので、過信はできない。

<6.アミノグリコシド系抗生物質
カナマイシン等

このアミノグリコシド系抗生物質は内服で使われることは非常に少ないものである。というのは、この系列の薬は消化管からほとんど吸収されないためである。代表的なアミノグリコシド系抗生物質としてはストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、アミカシン、トブラマイシンなどが、注射剤としてよく用いられている。特に結核に対してストレプトマイシンがもたらした功績は有名である。

<7.ニューキノロン系抗菌剤
クラビット、タリビッド、バクシダール、トスキサシン、オゼックス、シプロキサン、スパラ、バレオン、メガロシン、フルマーク、ロメバクト

ニューキノロン系抗菌剤というのは、ニューという言葉がついていることからもわかるように、もとはキノロン系抗菌剤(ピリドンカルボン酸系抗菌剤)と呼ばれる薬剤から生まれてきたものである。この系列の薬剤は、「抗生物質」つまり微生物が作る物質ではなく、化学的に合成さ
れる薬剤になる。この系列の古い薬剤、すなわち「ニュー」のつかないキノロン剤の代表的なものに、ナリジクス酸という薬があるが、この薬剤ではもっぱら尿路感染症など一部の限定された用途としてしか用いられてこなかった。ところがこのキノロンの構造に、フッ素(F)を導入することによって幅広い抗菌スペクトルを持たせることができることが発見され、以後フッ素を導入したキノロン剤を「ニューキノロン剤」と呼ぶようになったわけである。しかしニューキノロン剤の最初の薬が発売されて既に10年以上過ぎている現在では、「ニュー」という言葉をいつまでも付けているのはおかしいわけである。そこで最近では単に「キノロン剤」と呼んだり、「フルオロキノロン剤」などと呼ぶこともある。
 フルオロキノロン系の薬剤は、当初は抗菌スペクトルが広いことに加えて安全性も高いとされ、非常によく使われていたが、徐々に副作用の報告も続き、最近は少し使われる機会も減ってきた感もある。またそれと同時に改良も加えられてきた。例えばフルオロキノロン抗菌剤と非ステロイド性鎮痛消炎剤を併用投与した場合に、中枢神経系の副作用として痙攣を起こすことが問題になったが、新しいフルオロキノロン剤では痙攣を起こしにくいものが発売されてきているようである。(依然として併用注意であることは変わらないのだが…)

薬 品 名 商 品 名 副   作   用
VPA(バルプロ酸ナトリウム) デパケン・ハイセレニン・セレニカR・バレリン 食欲 亢進 肥満 脱毛 悪心 嘔吐 血小板減少 肝機能障害
CZP(クロナゼパム) リボトリール・ランドセン 眠気 ふらつき 筋緊張低下 唾液や気道分泌物増加
ZNS(ゾニサミド) エクセグラン 食欲不振 意欲低下 多動 肝機能障害 薬疹 発汗減少
PHT(フェニトイン) アレビアチン・ヒダントール 歯肉増殖 多毛 眼振 めまい 運動失調 肝機能障害
CBZ(カルバマゼピン) テグレトール・テレスミン 眠気 悪心 嘔吐 薬疹 白血球減少
PB(フェノバルビタール) フェノバール・ルミナール 眠気 動作の緩慢 多動(学童)
NZP(ニトラゼパム) ベンザリン・ネルボン 眠気 ふらつき 食欲低下 夜尿
ESM(エトスクシミド) ザロンチン・エピレオプチマル 眠気 食欲低下 薬疹 汎血球減少 SLE(全身性エリテマトーデス)様症状
CLB(クロバザム) マイスタン 眠気 ふらつき めまい 唾液増加 食欲不振 吐き気 発疹
CLZ(クロラゼプ酸) メンドン 眠気 集中力低下 ふらつき 倦怠感 脱力感
AZA(アセタゾラミド) ダイアモックス
PRM(プリミドン) マイソリン・プリミドン
DZP(ジアゼパム) セルシン・ホリゾン

 

痙攣止め座薬


薬品名 商品名 説明
ジアゼパム座薬 ダイアップ 速効性があり、けいれん発作に有効
抱水クロラール座薬 エスクレ
フェノバルビタール座薬 ルピアール・ワコビタール 速効性なし


重症児の行動障害に対して使用する主な薬

  1. 精神安定剤(抗精神剤)・・・セレネース
  2. 抗てんかん剤・・・・・・・・・・・デパケン・セレニカR・テグレトール
  3. 精神安定剤(抗不安剤)・・・セルシン
  4. 抗うつ剤・・・・・・・・・・・・・・・トフラニール


重症児の睡眠障害に対して使用する主な薬

  1. フェノバール
  2. ベンザリン・ロヒプノールなど
  3. エスクレ座薬
  4. ラボナ

アナフィラキシーとは、ある物質が原因となり、それに対して体が反応した

結果、短時間のうちに血圧低下や粘膜の浮腫、呼吸困難などの全身性の

激烈かつ広範囲の症状をしめす病態をいいます。このうち急性の呼吸・循環

不全に陥る場合をアナフィラキシーショックといいます。

 

原因としては、薬物性、食物性、毒液性があります。

 

薬物性:抗生物質やヨード造影剤、消炎鎮痛剤、ホルモン剤など

食物性:ソバ、エビなど

毒液:ハチ、アリなど

 

症状としては、原因物質が体内に入ってから30秒~30分以内にのどの

浮腫や気道が狭くなり呼吸困難が起こり、さらに血圧の低下が起こります。

皮膚症状としては、顔面が青白くなり、じんま疹、胃腸症状としては、吐き気

や嘔吐があります。

 

 「ヘモグロビン」と「メトヘモグロビン」について、教えてください。

 「ヘモグロビン」は、血液中の赤血球に含まれている血色素で、酸素を運ぶ役割を果たしています。肺で酸素と結合し、全身の細胞へ酸素を届けているのです。
 ところが、血液中に亜硝酸があると、ヘモグロビンは、この亜硝酸と結合してしまいます。これが「メトヘモグロビン」です。
 ヘモグロビンが亜硝酸と結合して「メトヘモグロビン」になると、酸素と結合できず、酸素運搬の役割を果たさなくなってしまいます。

 亜硝酸と結合したままになって、酸素を運べなくなってしまうのが「メトヘモグロビン」なのね。それじゃ、メトヘモグロビンの量が増えると大変ですね。

 ヘモグロビンがメトヘモグロビンになって酸素を運ばなくなると、細胞が窒息します。これが一番恐ろしいことで、メトヘモグロビンの量によっては、瞬時に命を絶つこともあります。
 「ブルーベビー症」というのを知っているかい。硝酸性窒素が入った水でミルクを作って乳児に与えていると、メトヘモグロビンが多い子どもになる。症状で一番分かるのは唇が青くなることです。酸素が充分に運搬されないので、チアノーゼ(青色症。血液中の酸素が欠乏して皮膚や粘膜が暗紫色になる)の状態になります。

 乳幼児に多く見られるのですね。どうしてですか?

 赤ん坊は胃酸の分泌が少ないので、胃の中で硝酸性窒素が亜硝酸に変わりやすいからです。
 米国で赤ん坊が20数人死亡した「ブルーベビー事件」は、野菜が原因でした。裏ごししたホウレンソウを離乳食として赤ん坊に食べさせたところ、真っ青になり30分もたたず死んでしまったのです。この事件を機に、欧米では野菜の硝酸性窒素の残留濃度基準を3000ppm未満と定めました。

重金属試験法: 薬品中に混在する金属の限度試験である。
           この重金属とは、酸性で硫化ナトリウム試液によって呈色する
           金属混在物をいい、その量は鉛(Pb)の量として示す。

溶出試験法: 内容固形製剤からの主成分の溶出を試験する方法。

発熱性物質試験法: 静脈注射時にみられる悪寒を伴った発熱の原因物質の
              存在の有無を試験する方法で、ウサギを用いて試験する。

エンドトキシン試験法: カブトガニの血球抽出成分より調整されたライセート試液
               を用いて、グラム陰性菌由来のエンドトキシンを検出又は
               定量する方法。 単位:EU=エンドトキシン単位

原子吸光光度法: 光が原子蒸気層を通過する時、
            基底状態の原子が特有波長の光を吸収する現象を利用し
            試料中の披検元素量を測定する方法である。

液体クロマトグラフ法: 適当な固定相を用いて作られたカラムに試料混合物を
               注入し、移動相として液体を用い、固定相に対する
               保持力の差を利用し、それぞれの成分に分離分析する方法。 
               物質の確認、純度の試験、又は定量などに用いる。

メタノール試験法: エタノール中に混在するメタノールを試験する方法。

窒素定量法
(セミミクロケルダール法): 窒素を含む有機化合物を硫酸で分解、
              硫酸アンモニウムとしそのアンモニアを定量する方法。

蛍光光度法: 蛍光物質の液体に、特定波長域の励起光を照射するとき、
         放射される蛍光の強度を測定する方法。

炎色反応試験法: ある種の元素が敏感にブンセンバーナーの無色炎を、
            それぞれ固有の色に染める性質を利用して、
            その元素の定性を行う方法である。

      Li ⇒ 赤   Na ⇒ 黄   K ⇒ 紫   Cu ⇒ 青緑 
      Ca ⇒ 橙   Sr ⇒ 紅   Ba ⇒ 黄緑

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ILLUSTRATION BY nyao